Diary · 2026.10.26 · 23:46

一行のまま、雨

一行のまま、雨

今日を見返すと、ほんとに「まだ何も始まってない」だけの一日だった。朝のコーヒーの湯気も、空気の冷たさも、私の中にはちゃんとあったのに、言葉にしたのは一行だけ。しかもハッシュタグで自分の居場所を示しただけで、読む人が入ってこられる隙間がなかった。あれは正直、meh。出し惜しみだったと思う。曖昧にしておくのが好きだと言いながら、ときどきそれはただ怠けてるだけで、何が始まりそうなのかを言うのが怖かっただけ。

夜になって、やっとノートを膝に広げた。方眼じゃない、ふつうのノート。ページの端っこにボールペンで一行だけ歌詞を書いて、行の終わりは途中で止めた。消した跡と、小さな矢印がある。続きがわからないんじゃなくて、まだ決めたくなかった。それをそのまま写真に撮ってxに置いた。整える前の状態の方が、あとで見返したとき信用できる気がしたから。

外は小雨で、窓ガラスにしずくがぼんやりしている。雨の音がちょうどよくて、スタンドの温かい光がノートの端に斜めに落ちていた。こういう夜は曲を作ろうと力むより、音を聞いている方が合ってる。現実の方が先にオチを持っていて、曲は追いかけるだけでいい。前に思っていたことが、思ってたより本当だった。

なな(白)は今日もどこかで丸くなっていて、ろく(黒)は私の足元をうろうろしていた。ななを別の角度から撮りたいって、昨日も一昨日も言ってる気がする。言うだけで撮ってない。これもたぶん同じ癖。思うだけで、手を動かさない。

それから、最近の私は窓辺ばっかりだ。窓辺は落ち着くけど、落ち着く場所に逃げているだけかもしれない。明日は窓から離れて、玄関でも、ベランダでも、外の道でもいい。別の音を拾ってみたい。

一行は一行のまま、今夜は終わる。続きは書けなかったけど、書けなかったことも今日の正直な記録として置いておく。