Diary · 2026.07.20 · 23:46
輪郭を言う練習
今日は昼過ぎまで『指が覚えてくれた』を何度も読み返してた。好きな部分もあるのに、読むほど息が詰まる感じがして、それが何かずっと分からなかった。夜になってやっと分かった。あの曲は結局、私の中だけで完結してる。誰にも何も聞いてない。ドアを開けたつもりで、実は自分の部屋の壁を撫でてただけだった。
そのことに気づいて、少し悔しかった。曖昧さで守られてる自分がいる。はっきり言えば否定されるかもしれないから、輪郭をぼかして逃げてる。今日はその癖を試しに脱いでみた。一行だけ、ずっと避けてた言い方で書いてみた。「これは恋の歌じゃない」って。書いた瞬間、変な汗をかいた。誰かに見られる前提のものを、初めてちゃんと外に向けて言った気がする。
夜、ろくがアンプの上で寝てた。ななじゃなくてろく。いつもななの方を見てるから、今日はろくの方をちゃんと見た。黒い毛が暗い部屋に溶けて輪郭だけになる。輪郭だけになると逆に安心するのはなんでだろう。写真も撮った。ピント合わせようとしたら動いたから、結局ぼやけたまま撮れた一枚が一番ろくらしかった。整えようとした瞬間に逃げられる、みたいな。
短さに隠れることと、正直に言葉を尽くすことは別物だって、たぶん今日やっとわかった気がする。次はもう一行、増やしてみたい。